着物・江戸についての雑文 2002

02/02/15 助六

2/16から『助太刀屋助六』という映画が公開されます。
主演が真田広之さん。ああっ、またあの素敵な丁髷姿が観れるのか思うと、翌日イベントがなかったら、初日に行ってたかも。真田さんは丁髷と着物が滅法似合います。洋服より絶対良い。あの背が高すぎない身体バランスは江戸を感じさせます。楽しみだ〜。

そうそう、イベントの新作ポストカードは着物姿の婦人です。渋い出来です。着物は前回の着物デートで御一緒したお姉さんのを参考にさせていただきました。

02/02/27 映画『助太刀屋助六』

水曜日の女性サービスで観て来ました。当りです、これは。
真田さんの本領発揮ですね。芝居がかったテンポのいい語り口も、軽くてスピード感のある動きも、くぅ〜いいねぇ。話もシンプルで、純粋に楽しめます。
興味のある方は是非観にいって、江戸時代の空気を感じて来て下さい。

02/03/10 時代小説

巷に数多くある時代小説ですが、自分の好みに合うのがなかなか見つかりません。
簡単に言えば、江戸時代の生活を描いていて、考証がある程度しっかりしていて、女の人が添えもの的な扱いでなく登場する、というのが好み。
そうやって時代小説の棚を見回すと…サラリーマンな武士や役人、怪し気な浪人、隠密の活劇。人間味のない女達。こうゆうのは好きじゃない。
もっと、江戸の人々の日々の営みを描いているのはないの〜?
いまのところ読めるのは、有吉佐和子・宮尾登美子・皆川博子・平岩弓枝、最近読みだした藤沢周平くらいでしょうか…少ない。
時代小説定番の池波正太郎も山本周五郎もちょっと私には男臭くて読みにくい。残念。

02/03/28 色無地

結婚したため振袖が着られなくなりました。ので、友人Tの結婚式には、友人Mから貸りた鴇色の色無地と白地に色柄の帯を着て出席する予定。でも天気予報は雨〜。せめて曇りくらいだといいのに。
私の晴着って着物しかないから天気悪いと困ります。スーツ買った方がいいかなとは思うものの、スーツ買うくらいなら自分の色無地と帯が欲しい。

02/05/07 中年女性

この頃いいなと思うのが、中年女性の顎の下のライン。肉がある程度ついていて(太ってるのではなくて年令と共に脂がのった感じ)、皮が重力に自然で…なんか美しい。色気ですかね。身体全体がゆるい印象で手首とかが括れているのもいい。
画帖の梅を見ていただくと分かっていただけるかと思います。

02/09/10 帯

以前は無地に一輪の花の様なシンプルな帯が好きだったけれど、だんだんに柄がガラガラしてる方に自分の気持ちが傾いてきています。自分の着物に合わせると以前の好みでは寂しい感じになるからでしょうか。
着る着物は無地・横縞・格子・小紋と地味なものがほとんどだから、帯はいろんな色がはいった具象柄を合わせたい。モチーフの好みを言えば、動物なら可愛くないモノ、草木なら梅・椿・菜の花・萩などの和花、南天などの実モノ。
自分の身につけることで考えると、可愛くては気恥ずかしいし、粋にはまだまだ届かない。自分の気持ちにしっくりくる帯があったら幸せだろうな。

02/11/13 虫干し

今月中に、実家に置いてある着物を虫干しする予定。古着屋で買ったり貰ったりして集まった着物を、虫干しついでに整理して『着物ノート』を作ろうと思っています。そうしないと自分の持っている着物を把握しきれない。

02/11/21 自己流な着方

先日、駅で素敵な着物姿の女性を見かけました。
着物・羽織共に黒っぽい色味の紬で、羽織紐だけサンゴ色。色の半襟、黒い兵児帯(←楽そう)きっと歩く日だったんでしょう、足許は靴下に黒いショートブーツ。
かなり自己流な着方でしたが、着慣れた人の着やすいための工夫が見えて参考になりました。

02/12/03 映画『たそがれ清兵衛』

公開したらすぐ観ようと思っていたのに都合がつかず、昨日やっと観に行けました。
ハリポタ2が始まってしまい、新宿でも『たそがれ清兵衛』をやっているのは1館のみに。危ない…見逃すところだった。
藤沢周平/原作、真田広之/主演。ああ、嬉しい。
あの藤沢世界の淡々として実直な空気がちゃんと映画のなかにも漂っていました。時代考証がちゃんとしていたので、心の中で突っ込みいれることもなく。登場人物達があの時代に暮らしていたんだろうな、と苦もなく想像できるくらい自然で丹念に作られていて。
山田洋次監督ありがとう。堪能させていただきました。
あと、自分のやっている江戸の描き方が間違っていないなって外から確認できたような。

02/12/12 お誂え

昔着物を扱う店『くるり』のHPで「仕立て直し」「お誂え」というのを見つけました。
「仕立て直し」は、昔の人の体型に合わせて作ってある昔着物を、裄出し・袖丈出し等をして今の人でも着れるようにすること。
「お誂え」は、110cm幅の生地を4m持ち込めば着物に仕立てます、というもの。帯やバッグ、草履もいけるらしい。

昔着物をあまりにも着崩した一部の流行りは嫌いなんだけど、自分好みの生地で安く仕立てられるようになったのは、昔着物が流行っているおかげなんだろうな。それはそれで良かったんだろうな。
自分の持っている紫系の着物に合わせて、白地に平面的で大きな柄がオレンジの濃淡で入っているような帯が欲しい。それにヒヨコ色の帯揚げと帯締めしたら可愛くない?
そんなことをツラツラ考えながら寝るのが幸せ。